Claude Code は週単位で更新が入る、進化の速いツールです。FIXIT では毎月のリリースを実務で追いかけ、効いた変更を社内に共有しています。本記事は 2026 年 5 月 (v2.1.128〜v2.1.150) のアップデートから、開発現場で押さえておきたいものを厳選したまとめです。
Agent View (claude agents) が登場 — 全セッションを一望
5 月の目玉は Agent View(リサーチプレビュー)です。claude agents を実行すると、実行中・あなたの入力待ち・完了済みといった、すべての Claude Code セッションが 1 つのリストに集まります。
登場後はほぼ毎リリースで強化されました。
claude agents --jsonで稼働中のセッションを JSON で一覧でき、ステータスバーやセッションピッカーなどのスクリプトに組み込めます。--cwdでディレクトリ単位に絞り込めるほか、--model・--effort・--permission-modeなどで、ここから起動するセッションの既定値を指定できます。Ctrl+Tでバックグラウンドセッションをピン留めすると、アイドル時も生存し続けます。claude --bgや Agent View から起動したバックグラウンドセッションも、対話セッションと並んで/resumeに表示されるようになりました。
/goal — 完了条件を決めてターンをまたいで自走
/goal コマンドが追加されました。完了条件を設定すると、Claude はそれが満たされるまでターンをまたいで作業を続けます。対話モード・-p・Remote Control で動作し、経過時間・ターン数・トークン数をオーバーレイで表示します。
/simplify が /code-review に — バグ検出と PR インラインコメント
/simplify が /code-review にリネームされ、役割も変わりました。指定した effort レベルで、correctness(正しさ)に関わるバグを検出します(例: /code-review high)。--comment を付けると、検出結果を GitHub PR のインラインコメントとして投稿できます。従来の整理・修正の挙動は廃止されました。
/usage がコストの内訳を可視化
/usage が、利用上限を押し上げている要因をカテゴリ別に表示するようになりました。スキル・サブエージェント・プラグイン・MCP サーバーごとのコスト内訳が見えるため、「何がトークンを消費しているか」を特定しやすくなっています。
hooks のさらなる進化
3 月・4 月に続き、hooks の表現力がさらに広がりました。
- hook の JSON 出力に
terminalSequenceフィールドが追加され、制御端末を持たない環境でもデスクトップ通知・ウィンドウタイトル・ベルを発行できます。 - hook に
args: string[](exec 形式)を指定すると、シェルを介さずコマンドを直接起動するため、パスのプレースホルダをクォートする必要がなくなります。 continueOnBlockをPostToolUseでtrueにすると、hook の拒否理由を Claude に返してターンを継続できます。- hook は
effort.levelフィールドと$CLAUDE_EFFORT環境変数で、現在の effort レベルを受け取れるようになりました。
hooks の実用パターンは Claude Code の hooks で品質を底上げする 5 つの実用パターン を参照ください。設定スキーマは更新されることがあるため、最新は公式ドキュメントでの確認をおすすめします。
周辺の作り込み — Fast mode・worktree.baseRef・plugin 依存関係
土台まわりの調整も入りました。
- Fast mode の既定モデルが Opus 4.6 から Opus 4.7 になりました。
worktree.baseRefで、--worktreeやEnterWorktreeの分岐元をfresh(origin/<デフォルトブランチ>)かhead(ローカル HEAD)かで選べます。- プラグインの依存関係が強制されるようになり、
claude plugin disableは別の有効なプラグインが依存しているときに拒否し、claude plugin enableは推移的な依存を強制的に有効化します。 /modelは現在のセッションだけモデルを変更するようになり、dキーで新規セッションの既定として設定できます。
まとめ
2026 年 5 月は、Agent View による複数セッションの一元管理を軸に、/goal の自走、/code-review でのバグ検出と PR コメント、/usage のコスト内訳と、「エージェントを並行運用し、その挙動とコストを把握する」方向へ進んだ月でした。とくに Agent View と /code-review は、AI 駆動開発で複数のエージェントをチームのように動かすうえで効いてきます。
FIXIT では、こうした AI 開発ツールのアップデートを実務に取り込み、チームの生産性に還元する AI 開発ツール定着支援 を提供しています。AI 駆動開発そのものの考え方は AI 駆動開発とは?従来開発との違い・進め方・導入効果を実例で解説 で解説しています。
