4 つの版で、設定に関わる変更だけを拾う
Claude Code 2.1.299 から 2.1.302 までの 4 版には、機能追加、不具合修正、挙動の変更が混ざっています。changelog は 1 版ずつ長く、自分の環境に関係する行を探すだけで時間がかかります。
この記事では、設定を変えていないのに挙動が変わる変更 と、設定を見直す必要がある変更に絞って整理します。内容は 公式の changelog の記載に基づいています。changelog に書かれていない点は、その旨を添えます。
先に結論を言うと、確認の優先度が高いのは MCP の許可ルールです。書き方によっては、更新後に許可や拒否の対象が変わります。権限設定の組み方そのものは Claude Code の権限と settings.json 設計 を参照してください。
idle compaction は、放置した会話を先に compact する
2.1.299 で、ターミナルに idle compaction が追加されました。
200K トークン以上の会話を約 54 分放置すると、1 時間のプロンプトキャッシュが切れる前に、会話が自動で compact されます。 次のメッセージを送ったときに、会話全体を再処理せずに済むようにするための変更です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発動の条件 | 200K トークン以上の会話を、約 54 分放置する |
| 最小トークン数を変える | 環境変数 CLAUDE_CODE_IDLE_COMPACT_MIN_TOKENS |
| 無効にする | settings.json に "idleCompaction": false |
| 画面から切り替える | /config の「Idle compaction」の行 (2.1.302 で追加) |
| 必要なバージョン | 環境変数と settings の設定は、どちらも 2.1.290 以降 |
2.1.302 では、compact のあとに出る通知に、無効にする方法の説明も付きました。
{
"idleCompaction": false
}changelog に記載があるのは、ここまでです。次の点は書かれていないため、この記事でも断定しません。
- 約 54 分の待ち時間を変える方法
- ターミナル以外 (Agent SDK・デスクトップアプリ・VS Code) で動作するか
- compact の結果の要約が、放置前の会話とどれだけ違うか
補足
放置した会話が自動で compact
されると、戻ったときに会話の細部が要約に置き換わっています。細部を残したい作業を置いて席を離れるときは、/config
で切り替えられるか先に確認してください。
FIXIT席を外してる間に、勝手に compact されちゃうってこと?
Kaname条件は 200K トークン以上と、約 54 分の放置です。短い会話には当たりません。
FIXIT戻ったら中身が変わってるのは困るなあ。
Kaname現場では、長い作業を置いて離れる運用の人だけ設定を見ておけば足ります。止めたいなら idleCompaction を false にします。
大きなリクエストの gzip 圧縮
2.1.300 で、api.anthropic.com への大きなリクエストが gzip 圧縮されるようになりました。テレメトリーを無効にしていても圧縮されます。 止めるときは、環境変数を設定します。
export CLAUDE_CODE_GZIP_REQUEST_BODIES=0changelog に書かれているのは、圧縮の対象と止め方だけです。何バイト以上を「大きい」とみなすか、圧縮でどれだけ速くなるかは記載がありません。応答が速くなるかどうかは、この記事では判断しません。
通信の中身を社内のプロキシやゲートウェイで検査している環境に、圧縮がどう影響するかは、changelog に記載がありません。当てはまる場合は、更新後に実際の通信で確かめてください。
MCP の許可ルールと agent の tools は、対象が名前どおりに絞られた
いちばん確認の優先度が高いのは、2.1.299 の MCP まわりの変更です。changelog は、これらを「破壊的」とは区分していません。ただし、同じ設定のまま判定の結果が変わるため、挙動が変わる変更として扱います。
| 変更 | 何が変わるか | 書き直し |
|---|---|---|
| MCP の許可ルール | mcp__<server> は、名前を指定したサーバーだけに適用される | mcp__<server>__* の形で、サーバーの正規化後の名前を使う |
agent の tools: | 指定した MCP サーバーのツールだけを対象にする | 名前に __ を含むサーバーは mcp__<名前全体>__* と書く |
許可ルールの例で見ます。mcp__a と書いていた場合、更新前は a__b や a_ という名前のサーバーにも及んでいました。更新後は、a__b や a_ には一致しません。
拒否ルールで mcp__a と書いていた設定では、別のサーバーが拒否の対象から外れます。 許可ルールなら、許可の対象が狭まります。どちらの向きでも、意図とずれるおそれがあります。
注意
settings.json の permissions に mcp__
で始まるルールがあるなら、更新前に一覧を出して、サーバー名に __ や _
を含むものが無いか確認してください。
権限ルールが意図どおり適用されない不具合は、過去の版でも修正が続いています。経緯は Claude Code の権限バイパス修正が続いた 3 リリース にまとめています。MCP サーバーの設計は Claude Code と MCP の実践パターン も参照してください。
ほかに挙動が変わる 3 件
残りは、使っている人にだけ関係する変更です。
| 版 | 変更 | 対応 |
|---|---|---|
| 2.1.300 | claude remote-control の --sandbox・--no-sandbox が廃止された。どちらも効果がなく、渡すとエラーで終了する | 起動コマンドから外し、settings の sandbox.enabled を使う |
| 2.1.299 | クラウドセッションと Remote Control の MCP コネクターが、MCP のプロトコル 2026-07-28 を既定で交渉する (フラグを取得しない環境) | 戻すときは MCP_PROTOCOL_NEGOTIATION=legacy |
| 2.1.302 | fork subagent が claude -p・Agent SDK・デスクトップアプリ・VS Code で既定オンになった | 止めるときは CLAUDE_CODE_FORK_SUBAGENT=0 |
1 行目の remote-control は、2 つのフラグが何も変えていなかったため、動作は変わりません。ただし、フラグを書いたスクリプトは、エラーで終了します。
2 行目は、プロトコルのバージョン交渉の変更です。MCP サーバーが 2026-07-28 に対応していないときにどうなるか、legacy 以外にどんな値を受け付けるかは、changelog に記載がありません。
3 行目の fork subagent は、ターミナルでは以前から既定でオンでした。今回の変更で、-p や SDK で自動化している環境にも広がります。claude mcp serve は fork を提供しません。デスクトップアプリと VS Code は、メインの会話の subagent を、ターミナルと同じようにバックグラウンドで実行します。
更新の進め方
自分なら、次の順で進めます。
- settings.json の permissions を開き、
mcp__で始まるルールを一覧にします。サーバー名に__や_が含まれるものを確認し、mcp__<server>__*の形に直します - agent の定義の
tools:に MCP サーバーが書かれていないか確認します。名前に__を含むサーバーは、名前全体で書きます - 起動用のスクリプトで
claude remote-control --sandboxを使っていないか検索します。あれば外し、sandbox.enabledに寄せます claude -pや Agent SDK で subagent を使っているなら、1 つの環境で更新して動作を確かめます。想定外ならCLAUDE_CODE_FORK_SUBAGENT=0で止めます- 長い作業を置いて離れる運用なら、
/configの Idle compaction を確認します
1 番目を飛ばすと、設定ファイルは変わっていないのに、更新した端末から順に許可の範囲がずれます。差分にも出ません。
コツ
更新の適用範囲と確認の順序を決めておくと、この手のリリースのたびに判断し直さずに済みます。チームでの運用設計は Claude Code の権限と settings.json 設計 を参照してください。
更新運用を社内のルールに落とし込むところで止まっている場合は、AI 開発ツール定着支援 をご覧ください。具体的な進め方は お問い合わせ からご相談いただけます。AI 駆動開発のクリエイティブスタジオとして、権限設計と更新運用の設計からお手伝いしています。
確認できなかったこと
この記事は、公式の changelog に書かれていることだけで書いています。次の点は、changelog から確認できませんでした。
- 各版の公開日 (changelog に日付の記載が無い)
- idle compaction の待ち時間を変える方法と、ターミナル以外での動作
- gzip 圧縮の対象になるリクエストの大きさ
- MCP のプロトコル交渉で、2026-07-28 に対応しないサーバーの扱い
自分の環境に当たる項目は、更新後に実際の動作で確かめてください。
まとめ
- 2.1.299〜2.1.302 のうち、設定の見直しが要るのは MCP の許可ルール、agent の
tools:、claude remote-controlのフラグ - idle compaction は、200K トークン以上の会話を約 54 分放置すると働く。
"idleCompaction": falseか/configで止められる - gzip 圧縮は
CLAUDE_CODE_GZIP_REQUEST_BODIES=0で止められる mcp__aはa__bやa_に及ばなくなった。mcp__<server>__*の形で書く- fork subagent は
-p・Agent SDK・デスクトップアプリ・VS Code で既定オンになった。CLAUDE_CODE_FORK_SUBAGENT=0で止められる



