結論|まだ動く。ただし移行先は用途で 3 つに分かれる

codex mcp-server が非推奨になりました。 告知は 2026 年 8 月 24 日付の変更履歴です。実行そのものはまだできますが、起動のたびに標準エラー出力へ警告が出ます。

廃止日は示されていません。慌てて止める必要はない代わりに、移行先を先に決めておかないと、そのうち削除の告知だけが届きます。

移行先は 1 つではなく、何に使っていたかで分かれます。

何に使っていたか移行先
Claude Code から Codex を呼んでいたCodex plugin for Claude Code
自社プロダクトに Codex を組み込んでいたcodex app-server
CI やバッチで Codex を回していたCodex SDK

以下では、まず非推奨になったものの正体を押さえ、名前が似ている codex mcp と切り分けたうえで、3 つの移行先を順に見ます。

注意

codex mcp は非推奨ではありません。名前が似ているだけで別のコマンドです。設定ファイルに書いた MCP サーバーの定義を消してしまわないよう、先に次の節を読んでください。

何が非推奨になったのか

変更履歴の記載は次の 1 文です。

The codex mcp-server command is now deprecated. Use the Codex app server instead. To use Codex from Claude Code, use the Codex plugin for Claude Code.

移行先が 2 つ並記されている点が、この告知の特徴です。単純な置き換えではなく、使い方によって行き先が変わることを前提にしています。

CLI 側にも変更が入っています。Codex CLI のソースを見ると、mcp-server サブコマンドの入口で警告を出すようになっています。

warning: `codex mcp-server` is deprecated and will be removed in a future release.

この警告が入ったのは Codex CLI 0.149.0 (2026 年 8 月 20 日公開) からで、1 つ前の 0.148.0 には含まれていません。変更履歴での告知より 4 日早く、実装のほうが先に出ていた形です。

標準エラー出力に出るため、MCP クライアント側のログを見ていないと気づきません。「動いているから問題ない」と判断していた場合、実際には毎回警告が出ていた可能性があります。

補足

もともと codex mcp-server のインターフェース仕様書には、冒頭に「実験的であり、予告なく変更される」と書かれていました。安定した公開 API ではなかったところに、非推奨の告知が重なった形です。

codex mcp との違い

いちばん混乱しやすいのがここです。Codex には名前の似たサブコマンドが 2 つあり、向きが逆です。

コマンドCodex の立場何をするもの今回の告知
codex mcpMCP クライアントCodex が使う外部の MCP サーバーを管理する対象外
codex mcp-serverMCP サーバーCodex 自身を立てて、他のクライアントに操作させる非推奨

CLI のヘルプでも、前者は「Codex 用の外部 MCP サーバーを管理する」、後者は「Codex を MCP サーバーとして起動する (標準入出力)」と書き分けられています。

つまり、config.toml に書いた MCP サーバーの定義や、Codex から GitHub や Slack の MCP を叩いている設定は、今回の告知とは無関係です。触る必要はありません。

見直しが要るのは、他のツールの設定ファイルに codex mcp-server を起動コマンドとして書いた側です。Claude Code の .mcp.json、Cursor の MCP 設定、自作クライアントの起動定義などが該当します。MCP を Claude Code 側から使う話は Claude Code に MCP をつないで実務を加速する 5 つの実例にまとめています。

移行先 1|Claude Code から呼ぶだけなら plugin

Claude Code から Codex にレビューさせたい、あるいは調査を投げたい、という使い方であれば、公式のプラグインに移すのがいちばん手数が少なく済みます。MCP の設定を自分で書く必要がなくなります。

入れ方

Claude Code の中で 4 つ実行します。

/plugin marketplace add openai/codex-plugin-cc
/plugin install codex@openai-codex
/reload-plugins
/codex:setup

/codex:setup が Codex 側の準備状況を教えてくれます。Codex が入っておらず npm が使える環境なら、その場で導入を提案してくれます。自分で入れる場合は npm install -g @openai/codex です。ログインがまだなら codex login を先に済ませます。

導入後は、スラッシュコマンドの一覧と、/agentscodex:codex-rescue というサブエージェントが並んでいれば成功です。

何ができるようになるか

コマンド用途
/codex:review現在の変更を読み取り専用でレビューする
/codex:adversarial-review設計判断やトレードオフに切り込む、指示を足せるレビュー
/codex:rescue調査や修正を Codex に任せる
/codex:transferClaude Code の会話を Codex のスレッドとして引き継ぐ
/codex:status走っている / 終わったジョブを一覧する
/codex:result終わったジョブの出力を表示する
/codex:cancel走っているジョブを止める

/codex:review/codex:adversarial-review はどちらも読み取り専用で、コードは書き換えません。--base main を付ければブランチ単位のレビューになり、--background を付ければ裏で走らせて /codex:status で追えます。複数ファイルにまたがる変更のレビューは時間がかかるため、公式も背景実行を勧めています。

/codex:transfer は、Claude Code で始めた調査をそのまま Codex 側で続けたいときのものです。実行すると codex resume <session-id> の形で続きのコマンドが出ます。読み取り元は ~/.claude/projects の下に限られます。

コツ

レビューを頼むだけなら /codex:review、判断そのものを疑ってほしいなら /codex:adversarial-review という切り分けです。後者は焦点を文章で足せるので、「この キャッシュ戦略でよかったか」のように論点を指定できます。

前提と、かかるもの

必要なのは ChatGPT のサブスクリプション (無料プランを含む) または OpenAI の API キーと、Node.js 18.18 以上です。使った分は Codex の利用量として計上されます。Claude Code 側の枠とは別に消費される、という点だけ先にチームへ共有しておくと揉めません。

注意

/codex:transfer は、Codex 側にセッションの取り込み機能が入っているバージョンを要求します。古い Codex では動かないため、先に更新してください。

Claude Code と Codex をどう使い分けるかという、もう一段大きい話は Claude Code と Codex の比較にまとめています。

移行先 2|自社プロダクトに組み込むなら app server

告知が本命として挙げているのはこちらです。公式ドキュメントは app server を「Codex がリッチなクライアント (たとえば Codex の VS Code 拡張) を動かすためのインターフェース」と説明しています。認証・会話履歴・承認・エージェントイベントのストリームが扱えます。

起動はサブコマンド 1 つです。

codex app-server

既定では標準入出力で話します。WebSocket や Unix ソケットで待ち受けることもできます。

codex app-server --listen ws://127.0.0.1:4500
codex app-server --listen unix://

つなぐ側は codex --remote を使います。

codex --remote ws://127.0.0.1:4500

認証が要る接続では、トークンを環境変数に置いて渡します。

export CODEX_REMOTE_TOKEN="$(cat "$HOME/.codex/app-server-token")"
codex --remote wss://remote-host:4500 --remote-auth-token-env CODEX_REMOTE_TOKEN

MCP ではない、が中身は近い

紛らわしいのは、app server も JSON-RPC 2.0 で話す点です。公式ドキュメントは「MCP と同様に、codex app-server は JSON-RPC 2.0 のメッセージで双方向通信を行う」と書いています。似ているのは通信の形式で、MCP そのものではありません。

一方で、呼び出せるメソッドは共通です。codex mcp-server のインターフェース仕様書には、型の定義が app-server-protocol に置かれ、app server の実装がそれを使うと明記されています。thread/startthread/resumeturn/startturn/interrupt といった RPC は、どちらの入口から入っても同じものです。

つまり移行で書き換わるのは、次の 2 つに絞られます。

  • MCP のクライアントライブラリに任せていた接続と初期化
  • サーバーを起動するコマンド (codex mcp-server から codex app-server へ)

送っている RPC の名前と引数はそのまま持ち越せます。MCP サーバーを自分で書いた経験がある方向けの前提知識は Claude Code 用の MCP サーバーを自作するにまとめています。

移行先 3|CI や自動化なら SDK

app server のドキュメントには、選び分けの目安も書かれています。自社プロダクトの内部に深く組み込みたいときは app server、ジョブを自動化したり CI で Codex を走らせたりするなら Codex SDK、という切り分けです。

CI で codex mcp-server を立てて RPC を投げていたなら、app server に置き換えるより SDK に寄せたほうが扱う概念が減ります。スレッドや承認といった対話向けの仕組みを、バッチ実行のために面倒を見る必要がなくなるためです。

いつ手を付けるか

期限が無い変更なので、判断は「今の使い方が壊れたとき、どれくらい困るか」で決まります。

状況判断
Claude Code から手作業で呼んでいるだけplugin に移す。手数が少なく済む
自社の製品やチーム共通の仕組みに組み込んでいる移行先を決めて計画に載せる
個人の実験用に立てているだけ警告を承知で使い続けてもよい

同じ Codex では、8 月にモデルの提供終了も重なっています。そちらは期日が切られている分、対応の順番としては先です。詳しくは Codex で GPT-5.4 が 8/31 終了にまとめています。

期日のある変更と、期日の無い非推奨を同じ列に並べると、たいてい期日のあるほうだけが片付いて非推奨が残ります。非推奨側は「次にこの周辺を触るとき」という条件で予約しておくと、忘れずに消化できます。

FIXITFIXIT

非推奨って書かれてるけど、まだ動くんでしょ?

HayateHayate

動きます。ただ起動のたびに警告が出るので、ログを見てないと気づかないんですよ。

FIXITFIXIT

えっ、じゃあ設定ファイルの MCP のところ、全部消せばいいの?

HayateHayate

そこは待ってください。名前が似た別コマンドがあって、そちらは対象外です。

FIXITFIXIT

ややこしい。結局どっちに移せばいいの?

HayateHayate

使い分けの目安は簡単で、Claude Code から呼ぶだけならプラグイン。組み込むなら app server です。

まとめ

codex mcp-server は止まったわけではなく、警告つきで動き続けます。期限も切られていないので、今日の作業を止める理由にはなりません。

先に確かめてほしいのは、自分が触っているのが codex mcpcodex mcp-server のどちらか、という 1 点です。ここを取り違えて設定を消すと、非推奨とは無関係な連携まで巻き添えで止まります。

そのうえで、Claude Code から呼ぶだけならプラグインに移すのが最短、自社プロダクトへの組み込みなら app server、CI なら SDK という並びになります。複数のツールを行き来する開発フローそのものを整えたい場合は、AI 開発ツール導入支援で伴走しています。どこから手を付けるか迷っているなら、お問い合わせからご相談ください。

出典は ChatGPT・Codex の変更履歴 (2026 年 8 月 24 日付)、Codex app server のドキュメントCodex plugin for Claude Code、および Codex のソースコード (codex-rs/cli/src/main.rscodex-rs/docs/codex_mcp_interface.md) です。