先に結論を 3 つ書きます。AI Max は検索キャンペーンの中で有効にする「設定」で、P-MAX (Performance Max キャンペーン) は検索以外の配信面 (広告が表示される場所) まで 1 つで扱う「キャンペーンタイプ」です。同じ検索語句では、同一の完全一致キーワード (キーワードと同じ意味・意図の検索にだけ広告を出すキーワード) を持つ検索キャンペーンが優先され、AI Max と P-MAX が並んだときは広告ランク (入札単価や広告とランディングページの品質などから算出される値) で決まります。そして 2026 年 9 月、一部の検索キャンペーンが AI Max へ自動で切り替わる予定になっていました。

管理画面の「AI 最大化設定へのアップグレード」の通知や、代理店からの「AI Max を入れましょう」という提案をきっかけに、この 2 つの違いを調べている方は多いはずです。上位の解説記事は「使い分け」の提案が中心で、同じ語句でどちらの広告が出るのか、9 月に何が変わったのかまでは踏み込んでいないものが目立ちます。学習期間の週数のように、公式ヘルプで確かめられない数字が書かれていることもあります。

本記事は 2026 年 9 月 26 日時点で確認できた Google 広告ヘルプ・Google の公式ブログ・Google Ads Developer Blog の記述だけで書いています。前半で違いと優先順位、中盤で 9 月の自動移行、後半で「広告の AI が読むサイト」の側で整えることを扱います。入札戦略の細かな設計や、ショッピング向けのフィード運用は扱いません。自然検索と AI 検索の全体像は 生成 AI 時代の SEO 完全ガイド にまとめています。

AI Max と P-MAX の違いを 1 枚の表で

Google 広告のヘルプは、AI Max を「新しいキャンペーン タイプではありません」と明言し、既存の検索キャンペーン内で有効にする最適化の設定だと説明しています (AI 最大化設定について)。本記事では以下、「AI Max (検索キャンペーン向け AI 最大化設定)」を AI Max と書きます。

一方の P-MAX は「目標ベースのキャンペーン タイプ」で、1 つのキャンペーンから YouTube・ディスプレイ・検索・Discover・Gmail・マップなど、Google 広告のすべての広告枠 (インベントリ) にアクセスできます。同じページで、P-MAX はキーワードベースの検索キャンペーンを補完するものと位置づけられています (P-MAX キャンペーンについて)。広告の素材はアセットグループにまとめ、ウェブサイトのセクションやカテゴリごとに作ることが推奨されています (アセットグループについて)。

表の内容は、上記の 3 ページと、後の章で出典を示す各ヘルプに基づきます。

比較項目AI MaxP-MAX
種類検索キャンペーンの中で有効にする設定独立したキャンペーンタイプ
配信面その検索キャンペーンの配信面YouTube・ディスプレイ・検索・Discover・Gmail・マップなど
入稿の単位広告グループ (キーワードと広告)アセットグループ (テキスト・画像・動画などの素材)
検索語句の拾い方登録したキーワードに加え、検索語句とのマッチングで周辺の語句にも広げるキーワードは登録しない。検索テーマを追加できる
広告文の自動生成テキストのカスタマイズアセットをもとに配信面ごとの広告を組み立てる
誘導先の自動選択最終ページ URL の拡張最終ページ URL の拡張
主な制御関心対象地域・ブランドの登録と除外・URL の登録と除外・テキストのガイドライン・除外キーワード除外キーワード (検索とショッピングの広告枠のみ)・ブランドの除外
検索まわりのレポート例検索語句レポートのマッチタイプ「AI 最大化設定」と [ソース] 列「P-MAX の検索語句とランディング ページ」レポート・チャネル別レポート

表の読み方の要点は 1 つです。AI Max は「検索キャンペーンの資産を残したまま、検索の中で範囲を広げる」もので、P-MAX は「検索の外まで含めて、配信面の選び方まで AI に任せる」ものです。どちらが上位という関係ではなく、扱う範囲が違います。

同じ検索語句ではどちらが出るか

検索キャンペーン・AI Max・P-MAX を同じアカウントで動かしているとき、ある検索語句に対して出る広告は 1 つです。どれが選ばれるかは、Google 広告の キーワードの優先順位 のページに書かれています。上位記事の多くがこの点を扱っていないため、原文に沿って整理します。

優先順位は 4 段階

現在の日本語ヘルプは、部分一致 (broad match) を「インテントマッチ」と表記しています (キーワードのマッチタイプ)。本記事でもキーワードのマッチタイプは「インテントマッチ」、2026 年 9 月の移行対象になったキャンペーン単位の設定は、発表時の呼び方に合わせて「キャンペーン単位の部分一致設定」と書きます。同じページによると、3 つのマッチタイプは次のように違います。

  • 完全一致: キーワードとまったく同じ意味または意図の検索に広告を出します
  • フレーズ一致: キーワードと同じ意味の内容を含む検索に広告を出します
  • インテントマッチ: キーワードに関連する内容の検索に広告を出します。キーワードの直接的な意味を含まない検索も対象です

優先順位の判定は、上の段で 1 つに決まれば下の段には進みません。

  1. 検索語句と同一の完全一致キーワード
  2. 検索語句と同一のフレーズ一致・インテントマッチのキーワード (AI 最大化設定を含む)、または P-MAX の検索テーマ
  3. AI による関連性の判定 (検索語句の意味、広告グループ内のキーワード、広告グループ内のランディングページに基づき、最も関連性の高い広告グループとアセットグループだけを残す)
  4. 広告ランク
flowchart TD
  Q[検索語句] --> S1{同一の完全一致キーワードがある}
  S1 -- ある --> A1[その検索キャンペーンが優先]
  S1 -- ない --> S2{同一のフレーズ一致・インテントマッチ・検索テーマがある}
  S2 -- ある --> A2[該当する広告グループ・アセットグループが候補]
  S2 -- ない --> S3[AI が関連性の高い広告グループ・アセットグループに絞る]
  A2 --> S3
  S3 --> S4[広告ランクで決定]

3 段目の判定材料に「広告グループ内のランディングページ」が入っている点は、後半のサイト側の話につながります。どのページに広告を向けているかが、広告を出す候補選びの段階から使われています。

AI Max と P-MAX が並ぶと広告ランクで決まる

AI Max の FAQ は、検索語句が AI Max と P-MAX の両方の候補に一致した場合、インテントマッチと P-MAX の関係と同じく、広告ランクが最も高いキャンペーンの広告が出ると説明しています (AI 最大化設定に関するよくある質問)。

キーワードを持たない候補の扱いも決まっています。キーワードが設定されていない AI Max の広告グループ、検索テーマが設定されていない P-MAX のアセットグループ、動的検索広告 (DSA) は、アカウント内の他の広告と広告ランクで比べられます。広告ランクは入札単価のほか、広告とランディングページの品質などから算出されます (広告ランクについて)。

完全一致でも優先されない 3 つの場面

「完全一致キーワードを入れておけば、その語句は必ず検索キャンペーンから出る」とは限りません。公式ヘルプが挙げる例外のうち、併用時に影響が大きいのは次の 3 つです。

  1. 検索キャンペーンの予算が足りず、配信が絞られている場合です。P-MAX のヘルプには、この場合 P-MAX が完全一致キーワードの語句で広告を出すことがあると書かれています。
  2. Google レンズ・AI モード・AI による概要・予測入力検索といった高度な検索体験では、完全一致キーワードでも自動では優先されません。優先順位のページに例外として明記されています。
  3. キャンペーン単位の部分一致設定から AI Max に移ったキャンペーンでは、優先順位の判定でインテントマッチのキーワードが完全一致として扱われなくなります。完全一致の優先を保ちたい語句は、完全一致キーワードのコピーを追加するよう案内されています (ヘルプ)。

このほか、優先順位はショッピング広告には適用されません。3 つ目は 2026 年 9 月の自動移行と直接関係するので、後の章の確認手順にも入れています。

P-MAX の検索語句と誘導先も確認できる

「P-MAX は中身が見えない」と言われてきましたが、いまのヘルプでは検索まわりのレポートがそろっています。

  • 「P-MAX の検索語句とランディング ページ」レポートで、検索語句・広告見出し・ランディングページの組み合わせを確認できます。データは 2023 年 3 月以降が対象です (ヘルプ)
  • チャネルパフォーマンスレポートで、配信面ごとの貢献と時系列を確認できます (ヘルプ)
  • 除外キーワードはキャンペーン単位・アカウント単位で追加でき、検索とショッピングの広告枠にだけ適用されます (ヘルプ)
  • ブランド名での配信を止めたいときは、除外キーワードではなくブランドの除外を使うよう推奨されています (ヘルプ)

AI Max の中身 — 何が自動になり、何を自分で決められるか

AI Max を有効にすると何が自動になり、広告主の手元に何が残るのか。社内で説明を求められやすいのはこの章の内容です。

3 つの機能と、AI が読む材料

AI Max の機能は 3 つに分かれ、どれも材料の一部にウェブサイトを使います (AI 最大化設定について、AI 最大化設定を使用する)。

機能何をするか材料として公式に挙がっているもの
検索語句とのマッチング登録キーワードの外側の関連する検索語句にも広告を出す現在のキーワード・クリエイティブ・URL
テキストのカスタマイズ検索語句に合わせた広告見出しと説明文を生成するドメイン・ランディングページ・既存の広告・広告グループ内のキーワード
最終ページ URL の拡張サイト内で関連性が最も高いページへ、広告の誘導先を自動で切り替える検索語句と関連性があり、広告グループのテーマに沿うサイト内の URL

テキストのカスタマイズは、以前の「自動作成アセット」を引き継いだ機能です。最終ページ URL の拡張はテキストのカスタマイズを前提にしていて、テキストのカスタマイズを無効にすると自動で無効になります。また、最終ページ URL の拡張が有効な間は、レスポンシブ検索広告で表示位置を固定した見出しや説明文が無視されます。見出しを固定して表現を管理している場合は、この点を先に確かめてください。

広告主が使える制御と、設定の単位

AI に任せる範囲が広がる代わりに、制御の手段も用意されています。設定する単位が機能ごとに違うため、表にしておきます。

制御設定の単位できること
関心対象地域広告グループ広告グループごとに関心対象の地域を指定する
ブランドの登録キャンペーン・広告グループ対象にするブランドを指定する
ブランドの除外キャンペーン指定したブランドの検索に広告を出さない
URL の登録広告グループ誘導先にしてよいページを指定する
URL の除外キャンペーン誘導先にしたくないページを外す
テキストのガイドラインキャンペーン使わせない語句や避けたいメッセージを指定する
除外キーワードキャンペーン・アカウントAI Max が有効でも適用される
検索語句とのマッチング広告グループ広告グループ単位で無効にできる

関心対象地域は、ユーザーの地理的な意図 (地理的インテント) に基づいて、広告グループ単位で特定のユーザーに広告を届ける機能です。ヘルプは、検索キャンペーン向け AI 最大化設定のみに含まれる機能と説明しています。テキストのガイドラインはベータ版で、ヘルプのページ名は「P-MAX キャンペーンと検索キャンペーンでテキストに関するガイドラインを使用する(ベータ版)」となっています (ヘルプ)。

生成された広告文そのものは編集できません。FAQ は、AI Max がアセットを自動で作成すると説明しており、広告主にできるのは、不要なアセットの削除とテキストのガイドラインによる指定です。

注意

生成された広告文は直せないので、直す対象は材料の側になります。ランディングページに終了したキャンペーンや古い価格が残っていると、それが広告文に混ざるおそれがあります。

使うための条件と、Google が公表している効果

AI Max には前提条件があります。いずれも公式ヘルプの記述です。

  • 検索語句とのマッチング・テキストのカスタマイズ・最終ページ URL の拡張を効果的に使うには、コンバージョン (購入や問い合わせなど、広告から得たい成果) に基づくスマート自動入札戦略 (入札単価を Google の AI が自動で調整する入札戦略) が必要です
  • 検索語句とのマッチングは、個別クリック単価 (クリック単価を広告主が手動で決める方式) の入札戦略では機能しません
  • キャンペーンが予算で制限されている場合、AI Max は効果を発揮しません
  • 新しい検索キャンペーンでは AI Max の機能が既定で有効です。AI Max をオンにすると、テキストのカスタマイズと最終ページ URL の拡張も既定で有効になります

1 つ目の条件は、裏を返せば、コンバージョンを正しく計測できていることが前提だという意味です。計測が誤っていると、入札も語句の拡張も誤った目標に向かって最適化されます。

効果について、Google は次の数字を公表しています。同程度の獲得単価 (CPA、コンバージョン 1 件あたりの費用) または広告費用対効果 (ROAS、広告費に対するコンバージョン値の割合) のまま、コンバージョン数またはコンバージョン値が平均 14% 上がるというものです (Google の内部データ・2025 年・小売以外。ヘルプ)。また、全機能を使ったキャンペーンは、同程度の獲得単価または広告費用対効果で、検索語句とのマッチングだけの場合よりコンバージョン数またはコンバージョン値が平均 7% 多いとしています (Google の内部データ・2026 年・小売以外。Google 公式ブログ)。どちらも Google の発表値で、個々のアカウントでの結果を示すものではありません。

AI Max と P-MAX のどちらを使うか

公式の定義から見ると、選び方の軸は「配信面を検索の外まで広げたいか」と「検索の中で、何を自分で決めておきたいか」の 2 つです。次の表は公式の機能説明をもとにした本記事の整理です。

状況向いている選択理由
検索キャンペーンのキーワード・広告・レポートを残したまま、語句を広げたいAI Max既存の検索キャンペーン内で有効にでき、作り直しが要らない
地域や誘導先のページを、広告グループごとに細かく指定したいAI Max関心対象地域と URL の登録を広告グループ単位で設定できる
YouTube・ディスプレイ・Gmail・マップまで、1 つの目標で配信したいP-MAX1 つのキャンペーンですべての広告枠に配信できる
画像・動画の素材がそろっていて、配信面ごとの出し分けを任せたいP-MAXアセットグループの素材から配信面ごとの広告を組み立てる
検索は検索キャンペーンで細かく管理し、検索の外は P-MAX で広げたい併用P-MAX は検索キャンペーンを補完する位置づけで、優先順位のルールがある

併用するときに先に決めておきたいのが、指名検索 (自社のブランド名での検索) の扱いです。AI Max にも P-MAX にもブランドの除外があり、AI Max にはブランドの登録もあります。どのキャンペーンで自社名の検索を受けるかを決め、ほかのキャンペーンからは外しておくと、同じ語句を広告ランクで取り合う状態を避けられます。

FIXITFIXIT

結局、P-MAX と AI Max のどっちかに寄せればいいの?

ShioriShiori

分かれ目は、検索の外まで配信したいかどうかです。検索の中だけなら AI Max、外まで広げるなら P-MAX か併用です。

FIXITFIXIT

両方動かしたら、同じ検索で取り合いにならない?

ShioriShiori

取り合う場面はあります。両方が候補に並ぶと広告ランクで決まるので、自社名の検索は先にブランドの設定で振り分けます。

いきなり全キャンペーンで AI Max をオンにする必要はありません。Google 広告には「AI 最大化設定テスト」があり、既存のキャンペーンの中でトラフィックと予算を対照群 (AI Max をオフのままにする側) と介入群 (AI Max をオンにする側) に分けて比べられます。ただし、テキストのカスタマイズ (以前の自動作成アセット) が有効なキャンペーンや、共有予算・ポートフォリオ入札戦略 (複数のキャンペーンをまとめて 1 つの入札戦略で運用する設定) を使うキャンペーンなどは対象外です (AI 最大化設定テスト)。

なお、上位記事には「AI Max の学習期間は何週間」といった数字が出てきますが、公式ヘルプでは確認できませんでした。本記事では期間の目安を書きません。判断はテストの結果と、自社で決めた評価期間で行ってください。

2026 年 9 月の自動移行 — 何が起きたかと、自分のアカウントで確かめること

2026 年は、AI Max の周辺で設定の廃止と移行が続きました。「通知は来ていたが読んでいない」という場合も、この章の手順で自分のキャンペーンの状態を確かめられます。

発表から移行までのタイムライン

日付できごと
2025 年 5 月 6 日AI Max for Search campaigns を発表。同月後半から全広告主へベータ版として順次提供
2026 年 4 月 15 日ベータ版の終了と、動的検索広告・自動作成アセット・キャンペーン単位の部分一致設定を 9 月から AI Max へ移すことを発表
2026 年 6 月 11 日動的検索広告の移行を 2027 年 2 月に延期。自動作成アセットとキャンペーン単位の部分一致設定は 9 月のまま
2026 年 8 月 3 日キャンペーン単位の部分一致設定と自動作成アセットの新規作成が、管理画面・エディタ・API のいずれでもできなくなる
2026 年 9 月 1 日〜30 日対象のキャンペーンを AI Max へ順次自動移行 (予定)
2027 年 2 月動的検索広告の AI Max への移行 (予定)

表の出典は、2025 年 5 月 6 日の Google 公式ブログの発表、2026 年 4 月 15 日公開・6 月 11 日更新の 動的検索広告の移行に関する Google 公式ブログ、2026 年 8 月 12 日の Google Ads Developer Blog です。

Google の公式ブログは、対象キャンペーンの移行を 9 月末までに終える見込みと書いています。2026 年 9 月 26 日時点で、移行の完了を告げる公式の発表は確認できていません。自分のキャンペーンが移行済みかどうかは、管理画面で確かめるのが確実です。

移行後の既定の設定

移行後にどの機能がオンになるかは、移行元の設定で決まります。Google Ads Developer Blog の記載を表にまとめました。

移行元検索語句とのマッチングテキストのカスタマイズ最終ページ URL の拡張補足
キャンペーン単位の部分一致設定オンオフオフブランドリストを引き継ぐ
自動作成アセットオンオンオフ—

どちらの移行元でも、最終ページ URL の拡張はオフのままです。誘導先が勝手に切り替わる状態にはなっていないので、オンにするかどうかは広告主が判断できます。

誤解されやすい点が 1 つあります。8 月 3 日に新規作成が止まったのは「キャンペーン単位の部分一致設定」で、キーワード単位のインテントマッチ (部分一致) のキーワードが使えなくなったわけではありません。キーワードのマッチタイプとしてのインテントマッチは、いまも登録できます。

自分のアカウントで確かめる手順

移行の有無と、移行後の挙動は次の順で確かめられます。

  1. キャンペーン一覧に「AI 最大化設定」の列を追加するか、AI 最大化設定でフィルタして、オンになっているキャンペーンを洗い出します (AI 最大化設定を使用する)
  2. 該当キャンペーンの設定で、検索語句とのマッチング・テキストのカスタマイズ・最終ページ URL の拡張のどれがオンかを確認します。オンとオフを切り替える場所は、キャンペーンの設定内の「AI 最大化設定」です
  3. 検索語句レポートでマッチタイプ「AI 最大化設定」の行を見ます。[ソース] 列で、インテントマッチの拡張によるものか、キーワードに依らない一致かが分かります
  4. キャンペーン単位の部分一致設定から移ったキャンペーンでは、完全一致の優先を保ちたい語句に、完全一致キーワードのコピーがあるかを確かめます
  5. 最終ページ URL の拡張をオンにする前に、トラッキングテンプレートを確認します。互換性のないテンプレートでは、動的な URL によってページが見つからないエラー (404) が出て、拡張後のランディングページが表示されなくなることがあるとヘルプは警告しています。推奨の形式は {lpurl} を使うものです (AI 最大化設定について)
  6. 最終ページ URL の拡張をオンにした後は、ランディングページのレポートの [選択方法] 列で、どのページが AI に選ばれたかを確認します

テキストのカスタマイズのヘルプにも、2026 年 9 月から自動作成アセットが AI Max へ移行する旨の告知が載っています (テキストのカスタマイズ)。

広告の AI はサイトを読む — サイト側で整えること

ここまでの話を、サイトの側から見直します。AI Max も P-MAX も、広告文と誘導先を決める材料の一部に、広告主のウェブサイトを使います。上位記事は「LP を充実させる」で止まっていることが多いので、公式に書かれている範囲で具体的な点検項目に分けます。

AI が材料にするもの

公式ヘルプで確認できる材料は次のとおりです。

  • テキストのカスタマイズは、ドメイン・ランディングページ・既存の広告・広告グループ内のキーワードなどをもとに広告文を生成します
  • 最終ページ URL の拡張は、検索語句と関連性があり、広告グループのテーマに沿うサイト内の URL へ誘導先を切り替えます
  • 検索語句とのマッチングは、現在のキーワード・クリエイティブ・URL から学習します
  • 優先順位の 3 段目では、広告グループ内のランディングページが関連性の判定に使われます

責任の所在も明記されています。P-MAX のヘルプは、最終ページ URL の拡張について、ランディングページのコンテンツと動的に生成されるすべてのアセットのコンプライアンスと正確性を確認し保証するのは広告主の責任だと書いています (P-MAX キャンペーンについて)。AI が作った文でも、誤りがあれば広告主の問題になります。

サイト側の点検表

上の材料と責任を踏まえると、広告の担当者とサイトの担当者が一緒に確認したい項目は次のとおりです。

点検項目確認する理由
検索語句のまとまりごとに、送りたいページがあるか最終ページ URL の拡張は、検索語句と関連性の高いサイト内のページを誘導先に選ぶ
価格・対象・申し込み条件が、画像ではなくテキストで書かれているかテキストのカスタマイズは、ランディングページの文章を広告文の材料にする
終了したキャンペーンや古い価格のページが残っていないか生成された広告文と誘導先の正確性は、広告主の責任になる
採用・会社概要・規約など、広告から送りたくないページを決めたかURL の除外に入れておけば、最終ページ URL の拡張の誘導先から外せる
コンバージョンが正しく計測されているかAI Max の機能を効果的に使うには、コンバージョンに基づく自動入札が必要になる
トラッキングテンプレートで 404 が出ないか互換性のないテンプレートでは、拡張後のランディングページが表示されなくなることがある
モバイルで読みやすく、読み込みが速いかGoogle はランディングページの改善策として、モバイル対応と読み込み速度を挙げる

最後の項目の根拠は、Google 広告の ランディング ページの利便性の改善 です。メッセージの一貫性とあわせて、ウェブサイトのモバイル対応と読み込み速度の改善を挙げています。なお、品質スコアのランディングページの利便性は、広告をクリックした人にとって、ページがどの程度関連性があり有用かを示す診断の指標で、オークションに直接使われる値ではないと説明されています (品質スコアについて)。

URL の除外やリダイレクトを整理するときは、ページの統廃合で URL を変えた際の扱いにも注意が要ります。検索評価を落とさない URL の移し方は サイトリニューアルで検索評価を失う原因 で解説しています。

FIXITFIXIT

じゃあ、サイトを直せば広告の成績も上がるってこと?

ShioriShiori

そこまでは公式に書かれていません。言えるのは、広告の AI がサイトの文章とページを材料にすることまでです。

FIXITFIXIT

それなら、何のために直すの?

ShioriShiori

整理すると、広告文の誤りを防ぐためです。材料のページが古ければ広告文も誤り、責任は広告主が負います。

自然検索・AI 検索と重なるところ

広告の AI が読むページは、自然検索と AI 検索で読まれるページと同じものです。Google 検索セントラルは、AI による概要や AI モードに表示されるための追加の要件はなく、特別な最適化も不要で、通常の SEO の基本がそのまま当てはまると説明しています (AI 機能とウェブサイト)。挙げられている基本には、重要なコンテンツをテキストで示すこと、内部リンクからコンテンツを見つけやすくすること、優れたページエクスペリエンスを提供することが含まれます。

点検表の「テキストで書く」「送りたいページを用意する」「読み込みを速くする」は、この基本と重なります。サイトを直したら広告の成果が上がる、あるいは AI の回答に引用される、とまでは言えません。それでも、広告・自然検索・AI 検索が同じページを読む以上、サイトの中身と構造と計測を整えることは、3 つに共通する土台になります。

構造化データについて、前述の検索セントラルのページは AI 機能のために特別な schema.org の構造化データを追加する必要はないとし、構造化データはページに表示されるテキストと一致させるよう求めています。これは自然検索側の話で、広告への効果を示す公式の記述はありません。AI による概要・AI モードで引用されるための書き方は Google AI モード・AI Overviews 対策、表示回数や引用をどう計測するかは ゼロクリック時代の SEO 効果測定 で扱っています。

FIXIT は広告運用の代行を提供していません。AI 駆動開発のクリエイティブスタジオとして AIO Studio で扱うのは、サイトの側です。技術 SEO・構造化データ・計測・生成 AI 対応・表示速度の 5 項目でサイトを採点し、どこから直すかの順番を出して、実装まで引き受けます。広告の担当者が代理店と話を進める一方で、サイトの土台を別に点検しておきたい場合の選択肢になります。

まとめ

要点は 3 つです。1 つ目に、AI Max は検索キャンペーンの中の設定、P-MAX は検索の外まで配信するキャンペーンタイプで、扱う範囲が違います。2 つ目に、同じ検索語句では同一の完全一致キーワードを持つ検索キャンペーンが優先され、AI Max と P-MAX が並ぶと広告ランクで決まります。ただし予算の制限や、AI モード・AI による概要などの検索では、完全一致でも自動では優先されません。3 つ目に、2026 年 9 月にキャンペーン単位の部分一致設定と自動作成アセットを使うキャンペーンが AI Max へ順次移る予定で、動的検索広告は 2027 年 2 月に延期されています。

今後の動きとして、Google は 2026 年 4 月 30 日にショッピングキャンペーン向けの AI Max などを発表しました (Google 公式ブログ)。日本での提供時期は確認できていません。9 月 23 日には、検索語句・表示された広告・誘導先のページを 1 つの画面で見られる新しいレポートについて、詳細と提供時期を年内に知らせると発表しています (Google 公式ブログ)。

次の一歩は、管理画面での確認です。AI 最大化設定がオンになっているキャンペーンを洗い出し、どの機能がオンかと、最終ページ URL の拡張をオンにした場合にどのページへ送られうるかを確かめてください。そのうえで、送られうるページの中身を正しく保つ作業に移ります。生成 AI に読まれるサイトづくりの進め方は LLMO 対策とは にまとめています。サイトのどこから直すかを採点で決めたい場合は、AIO Studio の採点シートの実物を見てみてください。