2.1.306〜2.1.310 で運用に関わる変更
Claude Code 2.1.306 から 2.1.310 の changelog には、CLI、VS Code、クラウドセッション、Claude Tag、Code Review など、複数の機能の更新が記載されています。この記事では、スクリプトや CI、権限、自ホストランナーを使っている人に影響する変更を取り上げます。
| 変更 | バージョン | 影響を受ける利用者 |
|---|---|---|
クラウド内の claude -p のログイン判定と、多数の MCP ツール使用時のエラー表示を修正 | 2.1.306 | クラウドでスクリプトを実行する人、MCP ツールを多数使う人 |
claude ultrareview がワークスペースの信頼確認を必須にした | 2.1.309 | CI やスクリプトで ultrareview を実行する人 |
sed -i が通常の Bash の許可確認で実行される。巻き戻しの条件に注意 | 2.1.309 | Claude に一括置換をさせる人 |
bypass モードの危険な rm・rmdir を即座に拒否 (Desktop アプリと VS Code) | 2.1.309 | bypass モードで無人実行する人 |
| sandbox から除外したコマンドの確認の追加 | 2.1.309 | sandbox の除外設定を配っている人 |
| checkout フックが既定 30 分で止まる | 2.1.307 | 自ホストランナーの管理者 |
claude_code.safety_event の追加、Monitor ツールの対応環境・設定の拡大、Enterprise ロール | 2.1.307・2.1.310 | ログや権限を管理する人 |
内容は 公式の changelog と、ultrareview の公式ドキュメント、チェックポイントの公式ドキュメント に基づきます。公開情報で判断できない点も区別して記載します。2.1.308 の変更履歴には、不具合修正と信頼性向上の概要だけが記載されており、個別の変更は載っていません。
更新前は、まず claude ultrareview を使っているか、自ホストランナーを使っているかを確認してください。以前のバージョンの変更は Claude Code 2.1.305 の sandbox 設定 と 2.1.303・2.1.304 の Code Review の変更 にまとめています。
2.1.306 の非対話実行と MCP 関連の修正
2.1.306 では、クラウドセッション内で claude -p を起動した際、セッションの環境変数を引き継いでいないと「Not logged in」と表示される問題が修正されました。
MCP ツールを多数使うセッションでは、API エラーが「prompt is too long」に置き換わり、不要なコンテキスト圧縮が起きる問題も修正されています。API エラーそのものがすべて解消されたという意味ではありません。エラーの誤表示と、それに伴う不要な圧縮への修正です。
claude ultrareview は、信頼確認が必須になった
2.1.309 から、claude ultrareview はワークスペースの信頼確認が必須になりました。端末では確認を求められ、対話できない環境では実行が拒否されます。
公式ドキュメントによると、確認は Trust <folder>? [y/N] の形で出ます。CI のように対話できない環境や、出力をファイルにリダイレクトしている場合は、Error: Workspace not trusted で終了します。確認に n で答えたときや Enter だけを押したときも、終了コードは 1 です。
CI やスクリプトで実行する場合は、信頼できるフォルダーであることを確認してから --trust-workspace を付けます。
claude ultrareview 1234 --trust-workspace--trust-workspace は、現在のフォルダーをその 1 回の実行だけ、確認なしで信頼するフラグです。利用には Claude Code 2.1.309 以降が必要です。フラグは値を取らないため、PR 番号や基底ブランチはフラグの前に置きます。
changelog には、信頼確認を無効にする環境変数も記載されています。
CLAUDE_CODE_DISABLE_ULTRAREVIEW_TRUST_CHECK=1ultrareview の公式ドキュメントには、この環境変数の説明はありません。フラグと同じ適用範囲とは判断できないため、混同しないようにしてください。
終了コードは次の 3 種類です。
0はレビューの完了を示します1は起動失敗、停止、タイムアウト、またはフォルダーが信頼されていない場合に返ります130は起動や待機中に Ctrl-C を押した場合に返ります
未信頼の PR をレビューする場合
信頼を許可するのは、フォルダー内のコードを信頼できる場合に限ります。信頼すると、Git と Claude Code が、Git の設定やプロジェクト設定に書かれたプログラムを実行し得るためです。
公式ドキュメントは、未信頼の PR をレビューする場合、信頼できるブランチ上で claude ultrareview <PR 番号> --trust-workspace を実行するよう案内しています。ここで信頼するのは手元のフォルダーです。PR はクラウド側でクローンされるため、PR のブランチを手元に取り込む必要はありません。PR のコードを手元で実行する手順ではありません。
FIXITCI が落ちたら、とりあえず --trust-workspace を付ければいいの?
Dodai信頼する対象は手元のフォルダーです。公式の手順では、信頼できるブランチ上で実行し、対象の PR はクラウド側でクローンします。
FIXIT環境変数で全部まとめて外すのは、やめたほうがいい?
Dodai確認を無効にする設定です。チームで共有するなら、適用範囲を先に確認してください。
ultrareview 自体の仕様は、公式ドキュメントに次のように書かれています。claude ultrareview は、/code-review ultra と同じレビューを起動し、レビューが終わるまで待って結果を標準出力に出します。スクリプトで結果を受け取れるのはこのサブコマンドだけです。claude -p '/code-review ultra' は、結果を待たずに終了します。無料枠を使い切ったあとは使用量クレジットで課金されるため、CI に入れるときは費用の面も確認してください。
sed -i の許可確認と巻き戻しの条件
2.1.309 の changelog では、sed -i が通常の Bash の許可確認を通り、指定どおり実行されるようになったと説明されています。ファイル編集を模擬したプレビューは表示されなくなります。巻き戻しについては、ほかの Bash による編集と同じく /rewind で復元されなくなった、という記載です。
一方、公式のチェックポイントのページは、Bash による変更をファイルの編集履歴で分けています。
- Bash コマンドだけで変更したファイルは追跡対象外のため、
/rewindでは戻せません - Claude が同じ会話内でファイル編集ツールを使って先に変更したファイルは、そのあとの Bash による変更も
/rewindで戻せます
changelog は sed -i の変更後の扱いを説明し、チェックポイントのページは Bash 編集の一般的な条件を説明しています。2.1.309 以降の sed -i に、後者の例外がどの範囲で適用されるかは、両資料を照合しても判断できませんでした。したがって、sed -i の変更は必ず戻せるとも、どの編集履歴でも戻せないとも断定できません。
変更を戻す必要がある場合は、sed -i で複数のファイルを書き換えさせる前に、Git でコミットしておいてください。一括置換を許可リストに入れている場合は、更新後の許可確認の動作も検証してください。
bypass モードの rm と sandbox 除外コマンドの変更
2.1.309 の changelog には、権限に関わる変更がほかに 2 件あります。
- Desktop アプリと VS Code の bypass permissions モードで、危険な
rmとrmdirの確認を、書き直しのヒントを添えた即時の拒否に変えた。無人のセッションが確認待ちで止まらないようにする変更 - サンドボックスが有効でも起動できない場合、設定でサンドボックスから除外したコマンドにも、書き込み前の確認を求めるようになった。確認の対象は、サンドボックスの書き込み許可リスト内のパスへの書き込み。起動失敗を理由にサンドボックス外の実行へ切り替えるフォールバックは拒否される
どちらも、権限確認や実行拒否の条件に関わる変更です。1 件目が、ターミナルの CLI にも当てはまるかは、changelog に書かれていません。無人で動かしているセッションが、rm を拒否されたあとも継続するかを更新後に検証してください。権限の設計そのものは Claude Code の権限と settings.json 設計 を参照してください。
ログ・権限管理の変更 (2.1.307・2.1.310)
ログや権限の管理に関わる主な追加は次の 4 件です。
| バージョン | 変更 |
|---|---|
| 2.1.307 | claude_code.safety_event の OpenTelemetry イベント。権限ルール・auto mode・安全確認・フック・サンドボックスが止めた、確認を出した、差し戻した各ツール呼び出しを記録する |
| 2.1.307 | Code Review に @claude review stop (off・pause も可)。@claude review always の購読を、新しいレビューを始めずに終える |
| 2.1.310 | Monitor ツールとプラグインの monitor が Bedrock・Vertex・Foundry に対応。telemetry または nonessential traffic を無効にした環境にも対応し、同じ環境・設定条件で長時間のフォアグラウンド sleep を禁止する |
| 2.1.310 | Enterprise のカスタムロールに、クラウドセッションと Remote Control の権限を追加 |
claude_code.safety_event は 2.1.307 で追加されましたが、2026 年 10 月 28 日に確認した changelog では、2.1.312 で送信を停止しています。現在のバージョンでログ収集の設計をする場合は、このイベントが送られることを前提にしないでください。
Enterprise のロールについては、管理画面でクラウドセッションや Remote Control を有効にするときに、確認の表示と、その権限を持つカスタムロールの一覧が出るようになった、とも changelog にあります。
自ホストランナーの checkout フックは、既定 30 分で止まる
2.1.307 の changelog には、自ホストランナーの checkout フックを、既定で 30 分後に止める変更が書かれています。止まるとセッションの準備は失敗します。もっと長く掛かるフックなら、--checkout-hook-timeout-min の分数を上げるか、0 を指定してください。
checkout 時に時間のかかる処理を実行し、30 分を超える場合は、更新後のセッション準備が失敗します。0 の意味は changelog に詳しく書かれていないため、上げる分数を決めるほうが安全です。
2.1.307 では、セッションが checkout フックの最中にアーカイブされたとき、フックのプロセスが残ってランナーのスロットを占有していた問題も直っています。
更新の進め方
claude ultrareviewを CI やスクリプトで使っていれば、呼び出しに--trust-workspaceが要るかを確認する。信頼してよいフォルダーかを、外から来た PR の扱いと合わせて決めるsed -iを許可リストに入れているなら、書き換えの前にコミットする運用にするか決める- bypass モードで無人実行しているなら、更新後に
rmが拒否された場合も処理を継続できるか検証する - 自ホストランナーなら、checkout フックの実行ログから所要時間を確認し、30 分を超えるなら
--checkout-hook-timeout-minを決める - Enterprise の管理者なら、管理画面の確認表示に出るカスタムロールの一覧を見る
特に ultrareview の信頼確認に未対応だと、CI のレビュージョブが Workspace not trusted で失敗します。定期実行を待たず、更新後にジョブを一度実行してください。
チームで更新する場合の進め方
更新の影響を調べるとき、changelog を端から読むより、停止すると業務に影響するジョブを先に一覧にしておくほうが早く済みます。ジョブごとに、使っているサブコマンド・フラグ・許可の設定を書いておけば、変更履歴の該当項目と照合できます。
Claude Code の更新を、個人の判断ではなくチームの手順にしたい場合は、AI 開発ツール定着支援 をご覧ください。具体的な進め方は お問い合わせ からご相談いただけます。AI 駆動開発のクリエイティブスタジオとして、権限設計と更新運用の設計からお手伝いしています。
確認できなかったこと
公式の changelog とドキュメントを照合しましたが、次の点は公開情報だけでは判断できませんでした。
CLAUDE_CODE_DISABLE_ULTRAREVIEW_TRUST_CHECKの公式ドキュメント上の説明 (changelog の記載のみ)- bypass モードの
rm・rmdirの即拒否が、ターミナルの CLI にも当てはまるか sed -iの変更後の/rewindと、公式のチェックポイントのページの記載との対応--checkout-hook-timeout-minに0を指定したときの正確な意味- 2.1.307 で追加された
claude_code.safety_eventの属性とエクスポート先 - 2.1.308 の変更内容 (changelog は 1 行だけ)
利用環境に該当する項目は、更新後に実際の動作で確認してください。
まとめ
- 2.1.309 から
claude ultrareviewは信頼確認が必須。CI では--trust-workspaceを PR 番号か基底ブランチの後ろに付ける。信頼してよいのは、そのコードを信頼できるときだけ sed -iは通常の Bash の許可確認で実行される。/rewindには編集履歴による条件があり、2.1.309 の変更との対応は未確認。復元が必要な変更は先にコミットする- bypass モードの危険な
rm・rmdirは、Desktop アプリと VS Code で即座に拒否される。自ホストランナーの checkout フックは、2.1.307 から既定 30 分で止まる - 2.1.310 の Monitor は Bedrock・Vertex・Foundry と、telemetry または nonessential traffic が無効な環境に対応。同条件で長時間のフォアグラウンド
sleepを禁止する - 2.1.307 の
claude_code.safety_eventと 2.1.310 の Enterprise ロールも追加。ただし safety_event は 2.1.312 で送信停止 - 2.1.306 はクラウド内の
claude -pのログイン判定と、多数の MCP ツール使用時のエラー表示を修正。2.1.308 の changelog は概要の 1 行のみ



