2.1.311〜2.1.316 で運用に関わる変更

Claude Code 2.1.311・2.1.312・2.1.314・2.1.316 の changelog には、CLI、VS Code、クラウドセッション、Claude Tag、Claude apps gateway など、複数の機能の更新が載っています。この記事では、設定や環境変数、期限に関わる変更を取り上げます。

変更バージョン影響を受ける利用者
ultrathink が xhigh effort で実行される。無効化の CLAUDE_CODE_DISABLE_ULTRATHINK を追加2.1.311・2.1.316ultrathink を使う人、effort を管理する人
CLAUDE_CODE_SUBAGENT_EFFORT を追加2.1.316サブエージェントを多用する人
作業ディレクトリ外への書き込みを拒否する設定を追加2.1.314権限設計をする人、無人実行をする人
使用上限の表記を「5-hour limit」に変更2.1.312上限メッセージを案内文に載せている人
モデル設定の署名ファイルの読み込み、未知のモデル名の扱いの変更2.1.311・2.1.312Bedrock・Vertex・Foundry の利用者
Opus 4.8 の fast mode を非推奨にし、2026 年 11 月 30 日に削除2.1.316Opus 4.8 の fast mode を使っている人

内容は、2026 年 11 月 2 日に確認した Claude Code の公式 changelog に基づきます。確認したページには 2.1.313 と 2.1.315 の項目がありませんでした。この 2 つの版の内容は、記事の後半の「確認できなかったこと」に書いています。

前のバージョンの変更は Claude Code 2.1.306〜2.1.310 の記事 にまとめています。2.1.313 は、Cursor のマーケットプレイスで入手できた Claude Code 拡張の悪性の版として報じられたもので、2.1.313 の SSH バックドアの記事 で扱っています。changelog の変更内容とは別の話です。

ultrathink と effort に関する変更

ultrathink が xhigh effort で実行される

2.1.311 の changelog によると、対話式のターミナルで ultrathink を入力したターンが、xhigh effort で実行されるようになりました。対象は、Anthropic の API を通した Opus 5.5・Sonnet 5.5・Haiku 5.5・Fable 5.1 です。Claude が作業している最中に ultrathink を入力した場合は、そのターンの残りの effort が上がります。

あわせて、ultrathink を虹色で示す表示は、その語が effort を上げられる位置にあるときだけ出るようになりました。語を引用符で囲んだ場合や、ファイルパスの一部の場合には出ません。

2.1.316 では、VS Code の拡張機能でも、ultrathink を入力したターンが xhigh effort で実行され、チャット欄で虹色に表示されるようになりました。ターミナルと同じ挙動です。

ultrathink を無効にする環境変数

2.1.316 で、ultrathink のキーワードを無効にする CLAUDE_CODE_DISABLE_ULTRATHINK が追加されました。

export CLAUDE_CODE_DISABLE_ULTRATHINK=1

値の書き方は、changelog にも、2026 年 11 月 2 日時点の公式の環境変数の一覧にも載っていません。上の例は設定の形を示したものです。常用する前に、利用環境で ultrathink が無効になるかを試してください。

サブエージェントの既定の effort

2.1.316 で、CLAUDE_CODE_SUBAGENT_EFFORT が追加されました。ほかに effort を指定するものが無いときに、サブエージェントが使う effort を決める環境変数です。changelog の説明では、親のセッションの effort を引き継ぐ代わりに、この環境変数の値が使われます。

FIXITFIXIT

サブエージェントの effort って、親と同じじゃだめなの?

KanameKaname

親が高い effort だと、調査だけのサブエージェントまで高くなります。現場では、そこを分けたい場面があります。

FIXITFIXIT

じゃあ、サブエージェントは effort を下げておけばいいってこと?

KanameKaname

下げると、結果の質が下がるかもしれません。まず少数のタスクで、下げる前と後の結果を見比べてください。

サブエージェントの設計は サブエージェントの使い方の記事 を参照してください。

2.1.312 と 2.1.314 にも、effort に関する変更があります。2.1.312 では、作業の途中で effort を変えたときに、その変更が次のメッセージまで反映されない場合があることを、プロンプトの表示で知らせるようになりました。2.1.314 では、組織の管理者が effort に上限を付けている場合に「Invalid effort level」で毎ターン失敗していた問題が直りました。Claude Code が effort を下げて再試行し、使った水準を知らせます。

作業ディレクトリ外への書き込みを拒否する設定

2.1.314 で、permissions.blockWritesOutsideWorkingDirectories が追加されました。Write・Edit・NotebookEdit による作業ディレクトリ外のパスへの書き込みを、すべての permission mode で拒否する設定です。

{
  "permissions": {
    "blockWritesOutsideWorkingDirectories": true
  }
}

設定の置き場所や値の型は、changelog にも、2026 年 11 月 2 日時点の公式の設定リファレンスにも載っていません。上の例は設定名から書いた形で、公式に確認できた書き方ではありません。常用する前に、利用環境で作業ディレクトリ外への書き込みが拒否されるかを試してください。

changelog に書かれているのは、この 3 つのツールによる書き込みが拒否される、というところまでです。Bash コマンドによる書き込みを止めるとは書かれていません。こちらは、権限ルールや sandbox の設定で別に制限します。権限設計の全体は Claude Code の権限と settings.json 設計 を参照してください。

権限に関わるほかの変更として、2.1.316 では、--restricted のセッションが、Read の許可ルールの対象になっている作業ディレクトリ外のファイルをアップロードしていた問題が直っています。2.1.314 では、フックの if 条件に Monitor(tail *) のように書くと、Monitor ツールが起動するシェルコマンドに一致するようになりました。Bash(tail *) が Bash のコマンドに一致するのと同じ書き方です。

使用上限の表記が「5-hour limit」になった

2.1.312 で、使用上限のメッセージが 5 時間の枠を「session limit」ではなく「5-hour limit」と呼ぶようになりました。VS Code では、リセットの時刻を「Resets at 3:10 PM」のように示し、「5-hour limit」と表示します。

changelog に書かれているのは表記の変更で、枠の仕組みが変わったという記載はありません。社内の案内文やスクリーンショットに「session limit」と載せている場合は、表記が古くなります。5 時間の上限を超えたときの対応は、5 時間の上限を超えたときの記事 に整理しています。Max 20x から改称された Ultra での 5 時間の枠の扱いは、Claude Max 20x の Ultra への改称の記事 を参照してください。

Opus 4.8 の fast mode は 11 月 30 日に削除される

2.1.316 の changelog で、Opus 4.8 の fast mode を 2026 年 10 月 30 日付で非推奨にし、11 月 30 日に削除すると告知されました。削除後に Opus 4.8 で fast mode を要求するとエラーになり、標準の Opus 4.8 には自動で戻りません。影響の範囲、移行先の Opus 5.5、期限前に洗い出す設定は、Opus 4.8 の fast mode の廃止の記事 にまとめています。

Bedrock・Vertex・Foundry の利用者への変更

クラウドの事業者経由で Claude Code を使っている環境には、次の変更があります。

バージョン変更
2.1.311Bedrock・Mantle・Vertex・Foundry で、downloads.claude.ai の署名つきファイルからモデル設定を読み込む。CLAUDE_CODE_MODEL_CATALOG=off で無効にできる
2.1.312Claude Code が知らないモデル名 (独自のデプロイ名や推論プロファイルの ARN など) に、短いシステムプロンプトを使う。CLAUDE_CODE_SIMPLE_SYSTEM_PROMPT=0 で完全版を保つ
2.1.312リクエストがフラグされたあとの自動のモデル切り替えを、知らないモデル名にも広げる。CLAUDE_CODE_DISABLE_REFUSAL_FALLBACK=1 で無効にできる
2.1.314Foundry で、既定の Sonnet・Opus・Haiku のデプロイが無い場合に、同じ系列の古いモデルへ切り替える

2.1.311 の署名ファイルは downloads.claude.ai から読み込まれます。外部への通信を絞っている環境では、更新後に downloads.claude.ai へ接続できるかを確かめてください。CLAUDE_CODE_MODEL_CATALOG=off で読み込みを止められますが、止めた場合の挙動は changelog に書かれていません。

独自のデプロイ名を使っている環境では、2.1.312 の 2 つの変更に注意してください。短いシステムプロンプトの扱いと自動のモデル切り替えの 2 つは、更新後に既定の挙動が変わります。変わっては困る場合は、上の表の環境変数で更新前の挙動に戻してください。

Claude apps gateway の変更

Claude apps gateway には、次の追加があります。この記事では、changelog の記載を紹介するにとどめ、設定の詳細は確認していません。

  • 2.1.312: oidc.user_id_claim で、sub 以外の id_token の項目 (Microsoft Entra ID の oid など) で利用者を識別できる
  • 2.1.314: アップストリームに任意の groups リストを付け、列挙した IdP のグループの開発者だけをそのアップストリームへ送る
  • 2.1.316: グループで共有する月次の予算 pooled_budget と、該当する方針をすべて重ねて適用する managed.policy_mode: layered

gateway を管理している場合は、公式ドキュメントの該当ページで、既存の設定への影響を確かめてから更新してください。

更新の進め方

  1. Opus 4.8 の fast mode を固定している設定を探し、11 月 30 日より前に切り替え先を決める
  2. ultrathink を使う運用なら、xhigh effort になることを前提にコストを見直す。止めたい場合は CLAUDE_CODE_DISABLE_ULTRATHINK を検討する
  3. サブエージェントを多用しているなら、CLAUDE_CODE_SUBAGENT_EFFORT を試す小さなタスクを 1 つ選ぶ
  4. 無人で実行するセッションがあるなら、作業ディレクトリ外への書き込みを拒否する設定を、Bash の制限と合わせて検討する
  5. Bedrock・Vertex・Foundry を使っているなら、更新後に接続とモデル選択を確かめる

期限があるのは 1 点目だけです。ほかの項目は、更新後に挙動を試してから取り入れれば間に合います。

チームで更新する場合の進め方

changelog を版ごとに端から読むより、使えなくなると業務に影響する設定を先に一覧にしておくほうが、更新の影響を早く確認できます。モデルの指定、環境変数、権限の設定を、ジョブやチームごとに書いておけば、変更履歴の項目と照合できます。

Claude Code の更新を個人の判断ではなくチームの手順にしたい場合は、AI 開発ツール定着支援 をご覧ください。具体的な進め方は お問い合わせ からご相談いただけます。AI 駆動開発のクリエイティブスタジオとして、権限と更新運用の設計からお手伝いしています。

確認できなかったこと

公式の changelog と、環境変数・設定のドキュメントを読みましたが、次の点は公開情報だけでは判断できませんでした。

  • 2.1.313 と 2.1.315 の変更内容 (確認したページに項目が無い)
  • CLAUDE_CODE_DISABLE_ULTRATHINK に設定する値
  • CLAUDE_CODE_SUBAGENT_EFFORT に指定できる値
  • permissions.blockWritesOutsideWorkingDirectories の設定ファイル上の置き場所と値の型
  • CLAUDE_CODE_MODEL_CATALOG=off にしたときの、モデル設定の取得元

利用環境に当てはまる項目は、更新後に実際の動作で確かめてください。

まとめ

  • ultrathink を入力したターンは、2.1.311 から xhigh effort で実行される。止めるには 2.1.316 の CLAUDE_CODE_DISABLE_ULTRATHINK を使う
  • 2.1.316 の CLAUDE_CODE_SUBAGENT_EFFORT は、effort の指定が無いサブエージェントの既定を決める
  • 2.1.314 の permissions.blockWritesOutsideWorkingDirectories は、Write・Edit・NotebookEdit による作業ディレクトリ外への書き込みを拒否する設定。Bash の書き込みは別に制限する
  • 使用上限の表記は 2.1.312 で「5-hour limit」になった
  • Opus 4.8 の fast mode は 11 月 30 日に削除される。期限があるのはこの変更だけ
  • 2.1.313 と 2.1.315 は、確認した changelog に項目が無い