12 月 14 日に何が起きるか
Anthropic の公式ヘルプ Migrate from standalone Claude Design to Claude によると、スタンドアロン版の Claude Design (claude.ai/design) は 2026 年 12 月 14 日に閉じます。それまでは使え、閉じたあとにその URL を開くと Claude に移ります。公式ヘルプは、時刻やタイムゾーンを書いていません。
Claude Design 自体がなくなるわけではありません。Free・Pro・Max・Team・Enterprise のプランで使え、Claude の中で作る新しいデザイン、デザインシステム、スライドは、すべてアーティファクトとして扱われます。終わるのは独立したサイトで、そこに溜めた成果物は、移すか保存するかを自分で決めないと残りません。
本記事は、このヘルプと Claude Code の changelog を 2026 年 10 月 19 日に確認した内容で書いています。公式ヘルプに無いことは「記載が無い」と書きます。期限そのものは Claude Dashboards・Motion のベータ開始と Docs・Slides・Design の全プラン開放 でも触れていますが、画面の操作までは扱っていません。ここでは、移行の操作を順に整理します。
移行されるもの、保存するもの、消えるもの
公式ヘルプの記載を、対象ごとに並べると次のとおりです。
| 対象 | 扱い |
|---|---|
| デザインシステム | Claude へ移行できる。ただし空のものと、組み込みの初期テーマから作ったもの (編集済みでも) は移行されない |
| プロジェクト | 移行されない。閉鎖までスタンドアロン側で使える。1 件ずつ .zip で保存する |
| Claude とのチャット | 移行されず、12 月に削除される |
| コメント | プロジェクトとデザインシステムへのコメントは移行されず、12 月に削除される |
| 公開リンク | スタンドアロンで発行したものは、閉鎖で使えなくなる |
プロジェクトの移行については「詳細は追って案内する」という趣旨の記載があり、今後変わる可能性があります。公式ヘルプはチャットとコメントの移行手段を挙げていません。残したいものがあれば、閉鎖前に自分で保存してください。
FIXIT12 月までまだ時間があるし、直前でもいいんじゃない?
Kanameデザインシステムの移行は操作が一度で済みますが、失敗したものは直してからやり直す必要があります。早めに一度動かしておくと、直す余裕が残ります。
デザインシステムを移行する
始める前に知っておくこと
公式ヘルプが先に挙げている点は、次の 4 つです。
- 1 回の移行で、組織のデザインシステムが他の人のものも含めてすべて移る。始めるのは 1 回でよい
- 始められるのは、Claude Design を使える人なら誰でもよく、オーナーに限らない
- 各デザインシステムは、オーナーと共有設定を保ったまま移る。オーナーが退職済みなら、Primary Owner がオーナーになる
- 公開済みで、非公開にしていないデザインシステムは、組織の全員に共有され、各自のデザインシステムのメニューに出る。個人プランでは何も共有されない
自分が操作すると他の人の分も動くので、チームで使っている場合は、先に周りへ伝えておくと安心です。
手順
- Claude の「Artifacts」ページを開く
- 「Claude Design lives here now」のバナーで、「Migrate team design systems」を押す。バナーを閉じていたら、画面右上の「Claude Design」メニューから入る
- 確認で「Migrate」を押す。個人プランには確認が出ず、すぐに始まる
- 終わるのを待つ。ウィンドウを閉じても、移行は止まらない
- 「Migrated」の一覧で結果を確かめる。各行にオーナーと「Open」のリンクが付く。オーナー以外には、自分が使えるものだけが見える
ボタンやメニューの名前は、公式ヘルプの英語版の表記です。画面の言語設定によっては、表記が異なる場合があります。
移行したあと
移行したデザインシステムは、デザインやスライドを作るときのデザインシステムのメニューに出ます。すべて見るには、「Claude Design」メニューの「View design systems」を選びます。開く先は Settings です。組織の既定にするには、オーナーがデザインシステムのメニューから「Set as default」を選びます。
注意したいのは編集です。移行したファイルは元の状態のままで、デザインシステムのページからは、いまのところ編集できません。編集権限のある人には「Migrated from the standalone version. Ask Claude to make changes.」と出て、変更は Claude に頼む形になります。
移行に失敗したとき
失敗したデザインシステムは、「Couldn't be migrated」に、たとえば「大きすぎる」といった理由つきで並びます。直し方は公式ヘルプに次の順で書かれています。
- 編集権限のある人が「Fix in Claude Design Standalone」を押す
- 「Check whether this design system can migrate to claude.ai」のカードで「Check」を押す
- 一覧に出たファイルを直し、「Check again」を押す。「Nothing found in the way」と出るまで繰り返す
- もう一度移行する
よくある直し方として、公式ヘルプは次を挙げています。
- 大きすぎるファイルを小さくするか、削除する
- アーティファクトで使えない名前のファイルを、名前を変えて直す
- 対応していないファイル形式を、変換するか削除する
- デザインシステムのアーティファクトに入れられないファイルを、削除する
- 開けないファイルを、保存し直す
- 読めない文字を直すか、削除する
- 抜けているファイルを、アップロードし直す
uploads フォルダーには重複が多いので、容量を減らすなら最初に見る場所です。
失敗の中には、組織の Owner にしか直せないものがあります。チームでデザインシステムが無効になっている、チームがアーティファクトを公開できない、オーナーのロールにデザインシステムの権限が無い、の 3 つです。これらがあると移行が止まり、手を付けていないものは「Not started」に並びます。チェックの結果が移行側の問題を示したときは、時間を置いてやり直すよう案内されています。
もう一度移行するとき
「Artifacts」ページの「Claude Design」メニューから「Migrate again」を選べます。扱いは次のとおりです。
| 状態 | 結果 |
|---|---|
| スタンドアロン側で新しい、または変わったもの | 移行される |
| 変わっていないもの | そのまま。「already up to date」と出る |
| 移行後に Claude 側で編集したもの | 「Skipped」に「changed on claude.ai, left as they are」と並ぶ。編集は上書きされない |
移行したものを、まっさらな状態に戻したいときは、Claude 側で削除してから移行し直します。編集を残したいなら、先に複製します。すべて移ると、バナーに「All of your design systems have migrated」と出ます。
プロジェクトを .zip で保存する
プロジェクトは移行の対象外で、閉鎖までスタンドアロン側に残ります。残したいものは、次の手順で保存します。
- スタンドアロン側でプロジェクトを開く
- 「Share」を押し、「Project HTML」を選ぶ。スライドの場合は「More formats and apps」の中にある
- 「Project archive」を選んだまま「Export」を押す
プロジェクトのファイルがすべて入った .zip が手に入ります。無料で、利用上限にも数えられません。ただし 1 件ずつの操作で、一括の書き出しはありません。件数が多い場合は、残す優先順位を先に決めてから進めるのが現実的です。
Artifacts ページには最大 60 件のプロジェクトが並びますが、開くとスタンドアロン側の画面です。移行できるようになるわけではないので、並んでいても保存は別に必要です。
チャットとコメントは残らない
デザインの理由や却下した案は、チャットやコメントにしか残っていないことがあります。公式ヘルプは、これらの移行手段を挙げていません。.zip のアーカイブにチャットが入るかどうかも、確認したヘルプには書かれていません。
そこで、これは運用の提案です。Anthropic が示した手順ではありません。残したい判断があるなら、閉鎖前にチャットとコメントを読み返し、結論と理由を日付つきで 1 行ずつ、社内の文書に書き写しておきます。画面を保存する方法より、後から検索できる文書の形にしておくほうが、引き継ぎの役に立ちます。
Team・Enterprise の管理者が先に見る設定
Claude の中の Claude Design は、アーティファクトを前提にしています。アーティファクトがオフだと、利用者はデザインを作れず、移行もできず、バナーも出ません。確認する場所は、Organization settings の Artifacts です。
| 設定 | 役割 | 既定値 |
|---|---|---|
| Artifacts | 以下すべての前提 | オン |
| Design systems (Templates の下) | デザインシステムの移行と作成 | Team はオン、Enterprise はオフ |
| Design と Slides (Templates の下) | 新しいデザインとスライドの作成 | Team はオン、Enterprise はオフ |
ほかにも、次の点が書かれています。
- Enterprise のカスタムロールには、ロールの編集画面の Artifacts にある権限が要る。オーナーのロールにデザインシステムの権限が無いと、そのデザインシステムは移行できない
- Design systems がオフのとき、Owner には「Design systems are off for your organization」と「Open Organization settings」のボタンが出る。ほかの利用者のボタンは灰色になり、「Ask your admin to turn on Design systems」と出る
- 組織の既定のデザインシステムが移行されると、Claude 側でも既定になる。ただし、すでに既定が決まっていれば、そちらが残る
- ゼロデータ保持 (ZDR) の組織はアーティファクトをオンにできず、移行できない。12 月 14 日より前に、プロジェクトをダウンロードする
注意
Enterprise の既定値は、公式ヘルプの表ではオフです。組織ごとに値が変えられている可能性があるので、Owner が自分の Organization settings で実際の値を確かめてください。
Claude Code の /design-sync と /design-login
Claude Code の changelog によると、2.1.302 で /design-sync と /design-login に、スタンドアロンの Claude Design が 2026 年 12 月 14 日までに閉じるという注意が加わりました。同じバージョンには、クラウドセッションで失敗した /design consent と /design revoke の案内を claude.ai/design/settings に向ける修正もあります。
Claude Code から Claude Design を使っている場合は、実行時にこの注意が出ます。それ以上の挙動、たとえば閉鎖の日以降にこれらのコマンドがどう動くかは、確認した changelog に記載がありません。コマンドを使う運用がある場合は、12 月 14 日より前に、公式の最新の記載を確かめてください。
Claude Code から使うデザインキャンバスは、Claude Code の /design でデザインキャンバスを作る で扱っています。
12 月 14 日までの進め方
ここからは、公式ヘルプをもとにした運用の提案です。社内の事情に合わせて取捨してください。
- 管理者が、Organization settings の Artifacts と Design systems の設定を確かめる。ZDR の組織は、保存の作業を最優先にする
- 誰かがデザインシステムの移行を 1 回動かす。他の人の分も動くので、先にチームへ伝える
- 「Couldn't be migrated」が出たら、理由を見て直し、再度移行する。Owner の権限が要るものは Owner に頼む
- 残すプロジェクトを決め、1 件ずつ .zip で保存する
- 残したい判断があるチャットとコメントを、閉鎖前に社内の文書へ書き写す
- 移行したデザインシステムで、デザインを 1 つ作ってみる。移行後は、デザインシステムのページから直接編集できない点も確かめる
機能やツール連携の側は Claude Design とコード・ツールの連携 と、Claude Design の外部ツール連携の使い分け で整理しています。
FIXIT の運用
FIXIT は AI 駆動開発のクリエイティブスタジオとして、新しいツールの終了や移行の知らせが出たときは、まず何が引き継がれて何が消えるかを、公式の記載で仕分けます。今回の件で見ているのは、移行されないものを誰がいつまでに残すかです。操作そのものは一度で済みます。
社内で Claude やデザインのツールを使っている場合、ツールの終了や統合に備えて、成果物の置き場所と保存の担当を決めておくと、慌てずに済みます。部署ごとの使い方は Claude 研修 で、全社での運用ルールや権限の設計は AI 開発ツール定着支援 で扱っています。
次の一歩は、Artifacts ページを開いて、バナーが出ているかを確かめることです。出ない場合は、管理者に Organization settings の Artifacts を確認してもらってください。社内の整理から相談したいときは、お問い合わせ から状況を教えてください。



